受験生と保護者の「第一志望こだわり」体験!

自分の目指す位置を確認。助走はしっかりと念入りに!

目標を達成するには、何よりも信念を持ち続ける事が大切だ。私は、受験からその事を教えてもらった。
私はこの春、洛北高等学校附属中学校に入学する。友だち、先生、何もかもが新しい。そんな洛北高附中での日々を、不安と期待を胸に、待つばかりだ。
私の受験の道をふり返ってみると、始まりは、五年生が終わろうとしている頃だった。春休みに、洛北・西京コースの授業があり、母のすすめで、それに参加する事になった。まだ五年生だった私は、難しい問題をたくさんするのなんて、したくないなあと思っていた。嫌々ながら受けた、初日の授業。確かに難しい問題ばかりだった。しかし、一つ一つの問題を解き終わった後に感じる達成感が、私の勉強に対する姿勢を正していった。
次の日、また次の日も授業を受け、自分の力で問題を解く楽しさも覚えた。そして、その勉強の中で、洛北高附中に興味がわき、最終日には、洛北高附中への受験を決意した。

六年生になり、コツコツと勉強を重ねる日々が続いた。夏休みには、洛北高附中のオープンキャンパスがあった。太陽の光を攻撃的に感じるほど、むし暑い日だったが、洛北高附中の門をくぐったしゅん間、暑さを忘れた。洛北高附中の先ぱいたち一人一人が、「おはようございます!」と、あいさつをしてくれたからだ。その姿は、立派としか言いようが無いほどに、しっかりとしていた。負けじと、私も、「おはようございます!」と言い返した。その時、「こんな、活き活きとした学校に私も行きたい。」という気持ちを心の中に感じた。このオープンキャンパスをきっかけに、私の洛北高附中に行きたい気持ちが強く、濃くなった。

そしてむかえた十月の模擬試験。成基学園が行っている模擬試験だったが、集まった人数は、自分の予想を上回るものだった。こんなにもたくさんの人が洛北高附中を受験するのだと思い、受験の困難さを目の当たりにした。一週間程が過ぎると、模擬試験の結果が届いた。算数でのうっかりミスが穴となり、洛北高附中に受かる確率は五十パーセントと判定された。かなりショックだった。しかし、ショックとばかりも言っていられない。この結果から、自分の目指す位置は、かなり高いという事を確信した。だから、入試本番に、その高い位置まで自分がジャンプできる様に、しっかりと助走を付けようと思った。

第一の助走。それは基本をしっかりと身に付ける事だ。何の勉強でも基本がきちんと組み立てられていないと、その上に、応用や発展を乗せる事ができない。そこで、小学校の教科書を、じっくり読み返し、忘れかけていた知識をもう一度頭の中に引き戻していった。

第二の助走は、応用力を付ける事だ。自主的に問題集を買い、洛北高附中傾向の問題に取り組んだ。ここで私は先生に力になってもらった。「いつまでに、この問題をやる」などといった課題を出してもらったのだ。むやみやたらに数をこなせばよいという訳でも無いのが勉強だ。課題を一つ一つこなしていく内に、少しずつテストの点数も上がっていった。

入試当日までのカウントダウンが始まってくると、前の様に〝コツコツと〟なんて言っていられなくなった。入試に近づくにつれ、不安はつのる一方。私は、そんな不安をせき止めるため、洛北高附中の過去問をやり始めた。これが第三の助走だ。普通に問題を解くのではなく、本番と同じ様に、時間制限を作り、本番の感覚を自分に慣らしていった。

第四の助走。それは両親や先生に、とことん教えてもらう事。分からないところは、分かるまで教えてもらう。少しぜいたくな考えだが、入試に打ち勝つためには、大切な事だ。入試の一週間前などには、父や母に毎日の様に教えてもらっていた。そういった、周りの人の支えの中、私は着々と力を付けていき、入試本番をむかえた。

午前中に試験があり、午後から面接があった。試験では全力は出したものの、分からない問題もあった。でも、そこであきらめては、今までの努力が無駄になる。私は、洛北高附中に行きたいという気持ちを最後まで持ち続けた。そして、ただただ自分を信じ続けた。
合格発表の日。母からの電話。「おめでとう。」母のその言葉が、今でも忘れられない。最初は信じられなかったけれど、私の洛北高附中に行きたい気持ちが、神様に届いたのだと思うと、喜びが心を染めていく。そして、今まで支えてくれて、最後まで応援してくれた家族に感謝の気持ちでいっぱいだった。
私は洛北高附中に合格し、自分の目指した高さまで、ジャンプする事ができた。高くジャンプできる様に、長い助走を経たり、家族や先生方などの周りの人に支えてもらったりした。私は、この全ての行動源が、自分の強い信念だったと思う。洛北高附中に行きたいという強い気持ちが無ければ、ここまでがんばろうとも思わなかっただろうし、周りの人も応援などしてくれなかった。第一、入試本番では、洛北高附中に行きたい思いがなかったら、と中であきらめていただろう。

私のように、入試に挑もうと思っている人には、その自分の強い意志を持ち続ける事が大切だと伝えたい。自分の夢のとびらを開けるかぎは、自分自身の心の中にある。それは決してきれい事ではない。真実なのだ。
目標を達成するには、何よりも信念を持ち続ける事が大切だ。私は、この事を忘れずに自分が目指している夢であり目標である建築業界への道に向けて、これからもがんばり続けていきたいと思う。