受験生と保護者の「第一志望こだわり」体験!

全ての教科の土台になる記述力。しっかり身につけることが大切!

「西京・洛北、中高一貫が強い!」
目に止まった新聞の見出し。八倍という高い倍率。私立を超える勉強のレベルや内容。私は心の中が光るのがわかった。

西京高等学校附属中学校の受験に備えて塾へ行くことになり、初めて通うことへの不安な気持ちでいっぱいになりながら教室へ入ると、国語のN先生が笑顔で迎えてくれた。N先生は、記述に重点をおいた指導で、完ペキな作文になるまで、何度も何度も赤ペンで直してくださった。おかげで、何百というマスも簡単にうめることができるようになった。受験当日も記述問題が出たが、N先生の顔を思い浮かべながらスイスイ書けた。

私は毎日二つ以上、要約をしていた。物語や論文などを要約していくごとに、自然に知識がたまっていった。そして、その知識を作文に引用できたとき、毎日要約をしてよかったと思えた。
国語は全ての教科の土台になると思う。特に西京・洛北高附中学校はすべての教科に必ず記述が出てくる。国語で記述力を身につけておけば、算数では解答を導くまでの説明を順序立てて書くことができ、理科では実験方法などをわかりやすく説明でき、社会ではグラフから読み取れることを簡潔にまとめることができる。
その記述力を身につけるためには、毎日何かしらの文章を要約することが一番だと思う。新聞記事や本など、要約するものはたくさんある。記述力が身につけられ、知識もたくわえられるなんて、一石二鳥以上の力になるのではないだろうか。

塾に入って二回目の授業は算数だった。算数のS先生は、寒いおやじギャグを飛ばすおもしろい先生だった。ホワイトボードに何色ものペンで、わかりやすい説明を書いてくださった。
算数で一番に心に残っているのは、宿題の多さだ。ある日はテキスト、ある日はプリント、それこそ一冊まるごと、何百枚やってこいというような勢い。悲鳴を上げずにはいられなかった。そして、その宿題をS先生は、
「愛のムチや。ありがたく受けとれぇい。」
と憎い笑みを浮かべながら配っていかれた。私は毎晩、その笑みを思い出しながら、
「くそぉ。今に見てろよ。」
と宿題の山に突進していった。
でも今から思うと、あの宿題は本当に愛のムチだと思える。やればやるほど考え方が身につき、どんな問題でも
「あれ? 前に似たような問題をやったことがある。」
と、思い出すことができた。宿題はしんどかったけれど、ふり返るとやってよかったと思える。

合格発表の日。その日は学校があった。ハラハラして授業も耳に入らなかった。成基学園のバッジを、授業中ずっとにぎりしめていた。N先生の、
「絶対合格している」
という言葉が、最後の心の支えだった。
昼休み。西京高附中学校のホームページを開けた。平成二十三年度合格者番号。ふるえる指先でクリックした。
「一二二」
一番に目に入ったのは私の受験番号だった。飛び上がった。空高く舞い上がった気持ちだった。その気持ちとともに、今まで支えてくれた仲間や先生、そして家族に、今すぐ、
「ありがとう」
と、伝えたくなった。

私は勉強をやればやるほど、楽しくておもしろくてたまらなくなっていった。最高の先生、素敵な仲間とふれ合うことは、何より楽しかった。そしてその中で、私は確かな自信を得た。その自信が、受験当日の支えにもなった。結局、最後は自分を信じるしかないのだ。今まで教わったこと、やったこと、感心したこと、得たこと。それらすべては自信へつながり、これから先も自分を支えるためのものであり続ける。だから、今はただやればいい。こんなのやっても意味ない、というものは存在しないのだ。どんな小さなことでも、毎日やれば大きくなる。毎日十円ずつためていけば、一年後には三六五〇円にもなるのだ。

私が受験で得たもの、それは、
「目標へ向かって、毎日やること」だ。
一歩ずつ進んで、大切なものをつかみ取ってください。