受験生と保護者の「第一志望こだわり」体験!

ひきょうものにはなりたくない! 苦手教科にも、全力で挑む

一月十七日、甲陽学院中学校合格発表日、
「あった、あった、あった」
自分の番号を見つけると、両親の横をとおりぬけて、国語科のK先生に飛びついてしまっていました。
それは、これまでで一番うれしかったしゅん間でした。

入学試験一日目、算数の問題にてこずってしまい、頭の中が真っ白になってしまったまま、時間が過ぎてしまいました。その日、試験が終わった直後、
「まずい、もう駄目だ、落ちた。」
と思い、あきらめかけていました。
夜の十時くらいに、担任のK先生から一本の電話がかかってきました。
自分ではできていない、自信がないということを話しましたが、先生は、
「大丈夫、大丈夫、心配するな。明日があるじゃないか。」
と、とても明るい声で、ぼくをはげましてくれました。S先生の話にも勇気づけられて、その日は気を取り直して、安心してゆっくりと眠ることができました。
一月十六日、昨日の夜の先生たちのはげましのおかげで、すっかり元気になったぼくは、
「自分の力を出しきるよ。」
と、両親に言って会場にむかいました。
その日は、あせることもなく、じっくりと落ちついて、最後まで問題にとり組むことができました。

これまでのぼくは、いろいろといやなことがあったり、いくらがんばっても成績がのびなかったりすると、すぐにやる気をなくし、
「もうやだ。」
と言って、塾をずる休みしようとしたり、親にあたったり、塾や家から脱走をはかったことがあったりと、いろいろなことがありました。勉強や成績から逃げようとするたびに、先生たちに怒られて何度か泣いたり、かべにぶつかったときにはげましてくれたりと…。
いろいろなことをしてくれました。今から思えば先生たちには、最後まで迷惑をかけていました。
日曜進学教室、ショートテストで、いつも足をひっぱり続けていた理科は、だんだんきらいになってしまい、逃げようとしていた時にあった面接のときに、
「真剣にやりもしないで、できないということは、ひきょうものがいうことだ。」
という、K先生の言葉に、しょうげきをうけました。
「自分がやっていたことは、ひきょうなことだったんだね。」
と、母と話しました。
合格するためには、理科もやらなければいけないと思い、K先生と相談して、もらったプリントを何度も、何度も、くり返しやって力がつき始めました。ここから一生けん命、理科に取りくみ、入試では一番よくできたと感じました。

「最後まであきらめない」
本当にやる気がでてきて、こう思い始めたのは、実は相当遅く、寒くなってからの事でした。
「志望校に受かりたい。」
と思って、二十年分の過去問の質問も、しつこいくらいに先生に聞くようになりました。
問題をとくのがいやだ、眠い、もうやめたいと、最後の最後まで思っていたけれど、何とかやりとげることができました。
「合格したことが終わりではなく、これからが始まりなんだよ。」
と、父に言われました。
ぼくには「夢」があるので、その夢をかなえるためにがんばりたいとおもいます。
最後に成基学園の先生方、本当にありがとうございました。そして、最後まで支えてくれた両親に感謝しています。